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節税のために学ぼう!~不動産所得2~

公開日: : 最終更新日:2014/12/27 所得税, 税金(総合), 節税

それでは、前回に引き続き「不動産所得」による節税を見ていきましょう。

以前よりご説明しておりましたとおり、不動産所得も「総合課税制度」で申告を行う所得です。

そのため、不動産所得がマイナス(赤字)になった場合には、給与所得と損益通算して税金を求めます

逆に、配当所得でもご説明したとおり、不動産所得がプラス(黒字)になった場合でも、扶養されている方の所得が他になく、基礎控除(38万円)の範囲内であれば、税金はかかりません。ここまでは軽くおさらいのような感じです。

 

さて、それではサンプル税太くんが不動産投資を始めた場合を見ていきましょう。

○不動産 マンション一室(鉄筋コンクリート造) 500万円 諸経費 50万円 賃貸家賃収入月額5万円

上記の場合ですと、年間の不動産収入(家賃収入)は、5万円×12ヶ月=60万円。

取得価額500万円+20万円(おおよそで計算しております)=520万円。

諸経費の内、直接経費になるものが、50万円-20万円=30万円。

マンション一室は「鉄筋コンクリート造」ですので、耐用年数が47年(償却率0.022)で計算し、520万円×0.022=114,400円が今年度の経費となります。このように計算して求める経費を「減価償却費」といいます。次回にでも詳しくご説明できればと思います。

不動産収入600,000円-諸経費300,000円-減価償却費114,400円=不動産所得185,600円

「青色申告」(次回以降にご説明します)を選択していたとしても、青色申告控除は100,000円ですので、差額の85,600円は「不動産所得」となり、所得税の課税対象となります。

そうです!何も考えずに不動産投資を始めると、必ずといっていいほど税金が発生します。

そうかと言い、不動産会社の言うとおりにしますと、税金は発生しないものの、借入れの返済でお金が手元に残らなくなります。これでは何の意味もないですよね。

 

そのために、「不動産所得」を得るために必要な「経費」を増やすことで税金をなくすことができます。

例えば、賃貸しているマンションの一室の管理を大家さんに委託している場合の費用(家賃の5%が相場だそうです)、10回に1回は大家さんと電話をする場合の携帯電話代(年間の携帯代×1/10)、週に一度は車を運転して賃貸しているマンションの一室を確認に行く場合の車代(自動車の取得価額×法定耐用年数×月4回×12ヶ月/365日)やガソリン代(その都度満タンにしてから目的地に向かい、帰宅時に満タンにした際のレシート分が経費となります)など、直接必要となる経費であれば、全て経費になります

これらの経費のピックアップは、税理士さんに依頼するか、自分で判断するしかありません。そのため、多くの方が避ける傾向にあります。もし検討されている場合はご相談ください。税理士ではないので、申告書作成の代行は行えませんが、作成方法はお伝えすることができます。

さて、上記の条件で計算してみましょう。

マンション管理の委託費 600,000円×5%=30,000円、携帯電話代 84,000円×10%=8,400円、車代 2,000,000円×0.167(定額法)×48/365≒43,923円(小数点第一以下切捨)、ガソリン代 年間12,000円、合計94,323円。

これで先ほどの「不動産所得」85,600円は0円となり、「不動産所得」にかかる所得税の納税は必要がなくなります。委託費とガソリン代は実際にお金が出て行っておりますが、携帯代と車代はもともと経費にはならずただ支払っていたお金です。節税というのは、こういった単に支出してしまっているお金をどのようにして経費にするかが鍵となります。

ただし、借金をして投資を始める場合は、土地部分にかかる利息の支払いは経費になりませんし(参考:国税庁HP)、家賃収入が入らなくなった場合(入居者が出て行った場合)には、借金の返済だけが残りますので、十分検討するようにお願いします。

 

不動産投資で「不労所得」を得て生活されている方も、このような小さな投資からスタートされているケースが多いです。難しいからと敬遠するのではなく、難しいからこそやる人が少ない(ライバルが少ない)と考えて、検討してみてはいかがでしょうか♪

 

次回は、少し寄り道をしまして、本文の中にも登場致しました、「減価償却費」についてご説明できればと思います。

 

※上記の内容は、平成26年10月5日時点の法律に則って記載しております。

 

 

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