節税のために学ぼう!~事業所得1~
前回は「減価償却費とは?」と、少し脱線して「減価償却費」の説明をさせていただきました。
今回からまた所得の説明と節税対策に戻りたいと思います。
さて、所得の4番目、「事業所得」です。8つの所得の内ちょうど半分ですね。実はこの所得と「雑所得」が皆さんが節税をするためには一番やりやすい所得です。「事業所得」にはすでにご説明しました「利子所得」「配当所得」「不動産所得」のように限定されておらず、事業に係る所得は全て「事業所得」としてまとめられています。
つまり、主婦の方がインターネットオークションで販売したり、ご自宅でネイルサロンを始めたり、はたまたサラリーマンの方が週末開業として土日だけ商品の転売を行ったり、ご夫婦で子ども服を仕入れて自分の子どもに着せたいものは着せ、いらないものは売るといった方法をとる場合も、「事業所得」で申告することができます。規模が小さい場合は、「雑所得」での申告を推奨されていますが、「私は事業として行っている」という趣旨の用紙を国税庁に提出すれば、それだけであなたは立派な「個人事業主」になります。
ではなぜ、「事業所得」は節税がしやすいのでしょうか。それは、今までただ支払っていたお金が経費になる可能性が高いからです。以前にも少し説明しましたが、今まで経費にならなかったものが経費になる、これが究極の節税方法です。
例えば、事業として定期的にフリーマーケットを自宅のガレージで開くことにしたとしましょう。
ご近所の方が20名参加され、一人1,000円の参加費をいただいたとします。これで20名×1,000円=20,000円の売上高です。
ここからが肝心なところです。インターネットで他のフリーマーケットがどのように運営しているかを検索した、携帯電話を使って参加者に開催日の予定を知らせた、故郷にフリーマーケットに出品するものを取りに帰った、これらは全て経費になります。
当然ですよね?「フリーマーケットを運営すること」を事業として届け出ている場合は、これも立派な「事業」ですので、そのために直接必要な費用はもちろん経費として認められます。
しかし、だからといって全てが経費になるわけではありません。インターネットで事業のことを検索したから、今月のインターネット代は全額経費♪、、、にはなりません。
実生活とのバランスに基づいて、「自己否認」をする必要があります。「自己否認」とは、「確定申告」を行う際に予めこの部分は経費ではないですよと自ら経費から外すことです。上記の場合ですと、一ヶ月だいたい100時間インターネットを使用する、その中で30時間はフリーマーケットのことを検索した、という前提で計算しますと、「インターネット代月額4,000円×30時間/100時間=1,200円」は経費として認められます。「自己否認」というのは見方を逆にしただけで、2,800円を経費から外しています、と捕らえる方法です。それを仕分に記載します。
さて、大体の概要はご理解いただけましたでしょうか。次回はより具体的に節税対策を見ていきたいと思います。
※上記の内容は、平成26年10月7日時点の法律に則って記載しております。
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