事業所得の節税ケース5~アンケートモニター報酬~
さて、前回は「せどり」での節税を書かせていただきました。今回は友人よりご依頼いただきました、「アンケートモニター」により報酬を受け取った場合を見ていきましょう。
個人的にも数種類モニターをしており、これで我が家の食費を賄っております。簡単なアンケートに答えるもの、日々買い物するものを登録するもの、今テレビで何を見ているか答えるもの、ツイッターでつぶやいた内容を収集されるもの、座談会という形で集まって商品について話し合うもの、本当に様々あります。
ひとつひとつで得られる収入は少ないですが、基本的に費用がかからないのが大きいです。また、自分の空いた時間でできることもありがたいことですね。
それほど極端に儲からないものの、安定すれば特別な報酬を除いても月1万円ほど収入を得ることができます。このような場合でも、「雑所得」であれば税金がかかりますが、「事業所得」で「青色申告」をすれば税金がかかりませんし、経費を計上することもできます。
実際に見ていきましょう。
売上高 アンケートモニター報酬 年間合計 10,000円×12ヶ月=120,000円
通信費 インターネット代 年間合計 4,000円×12ヶ月×50%=24,000円
通信費 携帯代 年間合計 7,000円×12ヶ月×50%=42,000円
消耗品費 パソコン代 70,000円×50%=35,000円
接待交際費 モニター情報交換会 年間合計 2,000円×12ヶ月=24,000円
経費合計 125,000円
今までのケースを振り返って、実際にどれぐらいのメリットが出るのかは、ご自身で計算してみてください。
また、パートで働いていらっしゃる扶養されている主婦(夫)の方は、「給与所得控除」の範囲内で「アンケートモニター」の報酬を得ることもできますので、「事業所得」は大変そうだからしたくないけど、もう少し収入を得たい扶養の範囲から外れたくない方には「アンケートモニター」はお勧めです。
さて、いくつかのケースを見てまいりました。「事業所得」は何でもできますので、個人的にはすごくお勧めです。そのせいもあって、長々と説明してしまいました。
次回からは残りの所得をご説明できればと考えております。
※上記の内容は、平成26年10月17日時点の法律に則って記載しております。
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