1億5,000万円贈与を受けても「知らなかった」で済むの?
さて、衆議院も解散が決まり、選挙の準備が整ってきていますね。
個人的にはまだどこに投票しようか悩んでいる状態です。
こんなタイミングですが、1億5,000万円贈与を受けて「知らなかった」と言った鳩山兄弟について、個人的な意見を書かせていただきます。
贈与は「知らなかった」で成り立つの?
結論から申しますと、「知らなかった」場合、贈与は成り立ちません。
以前よりお伝えしておりましたとおり、贈与は「あげます」「もらいます」の相互意思により成り立ちます。
ですので、民主党元代表の鳩山さんの場合、そもそも贈与が成り立っていなかったのです。
それにも関わらず、遅れて「贈与税申告」を行い納税することにより場は収まっています。
なぜでしょう?
本来ならば、贈与自体が成立していなかったので、1億5,000万円を返せばいいだけです。
そして改めてその年にでも贈与を行い、「贈与税申告」と納税をするだけでいいのです。
ですが、実際には返さずに「贈与として受け取った」という選択をされました。
不思議だとおもいませんか?
贈与が成り立っていないのに「贈与にした」理由とは?
そこから考えられるのは、もう手元にお金が残っていなかったか、政治資金を確認されると不都合があった、のどちらかではないかと推測できます。
実際に、鳩山由紀夫さん、鳩山邦夫さん、共にそれぞれ7年間で母親から12億円の贈与を受けていた(?)ことが判明しました。
本来は「もらいました」という自覚がなく、「知らなかった」ですので、贈与ではありません。
この脱税が判明した翌年にはそれぞれ42億円の贈与を受け、「贈与税申告」をしてそれぞれ約12億円を納税されています。
正しい税法に則れば、「知らずに資金が振り込まれていたので、贈与は成立していない」と、返金すれば問題のないことです。
おそらく税金に強い方も政党にいらっしゃるでしょう。
しかし、そのようなことを行わなかったということは、やはり疑問が残りますね。
国民は税金を知らないと思われている?
日本にはどうも、分かりにくいことがあまりにも多すぎます。
各ステージに専門家を用意し、メディアに露出する専門家はメディアが選別できる。
報道の自由と言われれば反論の余地もないですが、私から言えることはひとつです。
増税にしても、何にしても、国民は税金を知ろうとないように難しく設定されています。
難しいことを考えさせず、投票をさせたほうが安易に票数を確保できるからでしょう。
私も、何としてでも票数を獲得せねばならないとすれば、同じようにするでしょう。
逆に言えば、上記の鳩山さんの内容も、税金が分かっていれば違和感を感じることができます。
世の中を知るためにも、これからを考えるためにも、最低限の税金の知識は持っておきたいものですね。
※上記の内容は、平成26年11月25日時点の法律に則って記載しております。
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