退職後の社会保険(医療保険)ってどうすればいいの?
さて、今回は退職後の「医療保険」について書かせていただきます。
退職後の医療保険はどうすればいいの?
会社を退職した後や、定年を迎えた後、どうなるのか、どうすればいいのか不安だったりすると思います。
以前にも記載いたしましたとおり、日本は国民皆保険制度により、何かの「医療保険」に加入しておかなければなりません。
その選択肢は3つに限られております。
1つ目は「任意継続」という形で、「健康保険」の加入を継続する方法です。
2つ目は「国民健康保険」に加入する方法です。
3つ目は「配偶者やお子さんなど、親族の扶養になる」方法です。
一つずつ見てまいりましょう。
【中古】 定年退職後の生活&資産設計の描き方 /柳沼正秀(著者) 【中古】afb 価格:348円 |
任意継続ってなあに?
定年で退職される場合は、お勤め先からほとんど必ず「任意継続」をおススメされます。
これは、健康保険の被保険者期間が2ヶ月以上ある場合、2年間は在職中と同じ「健康保険」の加入を続けることができる制度です。
これを選択するには、退職(資格喪失日)から20日以内にご自身で社会保険事務所などで手続きをする必要があります。
定年退職の場合、資料を一式そろえてもらえることも多く、そこまで心配していただく必要はないと思います。
「任意継続」はお勤め先が半分負担してくれることはないので、今までの約2倍支払う必要があります(全額自己負担)。
ですが、「国民健康保険」に加入するよりは安く済むケースが多いです。
そのため、所得が低くなるまでの間は「任意継続」を選択される方が多いです。
【古本】図解よくわかる退職後の保険・年金の手続き/中村敏夫【中古】 afb 価格:100円 |
「国民健康保険」と「扶養」の場合
定年ではなく、それほど高額なお給料をもらっていなかった場合は、「国民健康保険」を選択したほうが保険料が安くなる場合があります。
定年後であっても、1年後は「任意継続」よりも「国民健康保険」のほうが安くなる場合があります。
これは、「任意継続」と「国民健康保険」の両方の金額を提示してもらい比較する必要があります。
「国民健康保険」はお住まいの地域によって計算式が違いますので、面倒ですが足を運んでいただくことをおススメします。
また、配偶者やお子様の扶養になる場合は、「再就職の意思がないこと」「1年間の収入が130万円を超えないこと」を証明する必要があります。
ハローワーク(職業安定所)で手続きを行うことにより、その証明をもらうことができますので、こちらも面倒ですが足を運んでください。
退職して時間ができると、時間のかかる手続きが増えてしまうという、何とも言えない状態になりますが、それが終われば晴れて自由な時間を手にいれることができます。
面倒なことだからこそ、早いうちに済ませてしまいたいものですね。
※上記の内容は、平成27年2月14日時点の法律に則って記載しております。
関連記事
-
事業所得の節税ケース2~FXで副業~
前回に引き続き、事業所得の節税ケースを見ていきたいと思います。 今回はあえて「FX」です。「副
-
前年の年末調整で控除し忘れた資料が出てきたけど、どうすればいいの?
今回もご質問いただいた内容について書かせていただきます。 前年の年末調整の控除
-
投資は扶養されている配偶者がしたほうが有利?!
前回に引き続きまして、「配当所得」での節税を見ていきましょう。 今回はタイ
-
年末調整の還付額が減ったんだけど?
さて、今回もご質問いただいた内容について書かせていただきます。 年末調整の還付額ってそもそもな
-
個人事業主や零細企業でも導入できる企業年金はないの?!
さて、今回で「企業年金」シリーズも最終です。 個人事業主や零細企業でも導入できる企業年金につい
-
税金の勉強ってどうすればいいの?
さて、前回は「経費ってなあに?」という内容で書かせていただきました。 今回も、数名からご質問を
-
生命保険料控除の節税ケース2~個人年金保険に加入しよう~
前回はケース1としまして「終身保険で運用しよう」という内容を書かせていただきました。 今回は、
-
医療保険ってなあに?《健康保険編・基礎》
さて、前回までで労働保険に関する内容が終わりました。 今回からは「医療保険」である健康保険など
-
ケースでみる企業年金の受取り方《退職所得控除》
さて、前回までで様々な企業年金の種類を確認してみました。 今回からは、それらを実際に受け取る場
-
国民健康保険と社会保険や組合保険の違いとは?
今回も前回に引き続きまして、友人から質問を受けた内容を記載していきたいと思います。 今回は、「
- PREV
- 医療保険ってなあに?《国民健康保険編》
- NEXT
- 介護保険ってなあに?