公的年金ってなあに?《厚生年金保険料》
さて、国民年金から厚生年金へと話を移して今回書かせていただきます。
厚生年金保険料ってなあに?
厚生年金は、厚生年金適用事業所で働く70歳未満の方が加入しなければならない年金制度です。
適用事業所とは、法人(会社)全てと、個人事業で常時従業員を5人以上雇っている場合です。(一部例外もあります)
適用事業所であれば、厚生年金保険に強制加入させられますので、お勤め先がよほど小規模でない限りは厚生年金に加入します。
以前書かせていただきましたが、厚生年金はお給料から差し引かれて、お勤め先が代わりに納めてくれます。
そのため、国民年金のようにご自身で納めに行く必要はありません。
そして、厚生年金の保険料は月の収入(標準報酬月額といいます)と賞与の金額(標準賞与額といいます)に保険料率を掛けて計算しますので、国民年金とは違い、人によって保険料が変わってきます。
計算した保険料の内、半分をあなたが、もう半分をお勤め先が支払ってくれます。
これを「労使折半」と言います。
将来あなたが受け取る年金の半分は、今のお勤め先が支払ってくれていますので、感謝してくださいね。(雇い主目線ですいません)
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厚生年金保険料は地域によって違う?!
以前にも書かせていただきましたが、厚生年金保険料は地域によって違う、と理解されている方もいらっしゃるかもしれません。
地域によって違うのは「社会保険だけ」です。
社会保険は「協会けんぽ」が厚生年金は「日本年金機構」が運営しておりますので、混ざらないように気をつけてください。
厚生年金保険料は、現在は1等級(9万2,000円)から30等級(62万円)までに分かれており、ご自身の月収が該当する等級の厚生年金保険料が、毎月お給料から差し引かれます。
興味をお持ちいただいた方は、コチラ(日本年金機構HPより平成26年9月からの厚生年金保険料額表)でご自身がどこに該当するか確認してみてください。
おわりに・・・
普段は毎月どれだけの年金が引かれているか、将来どれだけの年金がもらえるか、を気にすることは少ないでしょう。
しかし、あなたがまだ年金を受け取り始めていないのであれば、これからどれぐらいの年金を受け取ることができるのか、ぜひ一度確認してみてください。
そして、あなたが理想とする老後の生活は、どれだけの資金が必要となるのか、ぜひ家族で話し合ってみてください。
その上で、年金がどれだけ老後の生活に安心を与えてくれるのか、また、足りない場合であれば、今からどれだけの貯蓄をする必要があるのかを、計画立ててみてください。
「何も知らないから心配にならない」から、「知ったうえで準備できているから安心」へと変化させましょう。
そうすることで、今以上に将来に向けて努力を続けられるかもしれませんね。
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※上記の内容は、平成27年3月4日時点の法律に則って記載しております。
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