預金と貯金の違いとは?
公開日:
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最終更新日:2014/12/27
まめ知識
前回記載しておりましたとおり、友人から質問を受けた「預金」と「貯金」の違いについてご説明していきます。
まあ、実際のところテレビ番組などで取り上げられていることもありますので、ご存知の方も多いかと思います。
簡単にお伝えしますと、「できた経緯」と「運用の仕方」が違うからです。
「貯金」から見ていきましょう。 元々は、日本人も「お金を蓄える」という考え方がありませんでした。そのため、生活がままならなくなり餓死してしまう人や、犯罪に手を出してしまう人が多かったようです。
それらをなんとか改善しようと、明治8年に「貯金」という制度ができたと言われています。あくまで名目は、です。実のところは、国民から少しずつでも貯えられた賃金を「貯金」してもらい、それを国の偉い人が流用としていたという「税金じゃねーか!」といった話も。。。
国が運営し、国民が「お金を貯えるための制度」として動き始めましたので、当初は「国の政策のため」にしか、国民の「貯金」を使っていなかったそうです。もちろんのこと、国が運営しておりますので、全額保障されておりました。 つまり、実際に「お金を貯めるところ」として国が運営していたわけです。
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一方、「預金」に関しては、「銀行」という仕組みが「貯金」より前からあったという説が有力です。 ですが、当時の「銀行」は現在の一般的な「誰もが持っていて当たり前な口座」ではなく、「金貸しのための仕組み」のほうが強かったようです。(まあ、現在もそう大きくは変わらないかもしれませんね。。。)
そのため、お金持ちが「銀行にお金を預けて、利子を受取る」、お金が必要な人が「銀行からお金を借りて、利息を支払う」という制度で成り立っていました。特に法律もなかったので、数百という「銀行」があったそうです。そのため、問題も様々あったようですね。
それらを統括して国が管理するために、「日本銀行」ができました。そこから政治経済に関する調整を「日本銀行」が行うようになっています。 詳しく歴史を知りたい人は検索してみてください。
そして、私達が銀行に「預けているお金」は、銀行が運用のために使用し、その運用によって利益をだしています。もちろん、大損することもあったのでしょう、大手銀行の倒産から合併、なんてもはやあまり珍しくなくなりましたね。
そのため、平成17年4月より、ペイオフ(預金保護)制度というものもできました。一つの銀行あたり、元本プラス利息1,000万円までは保障しますよ、という制度ですが、それまでは全額保障だったのに、あっさりと変わってしまいました。
もし万が一宝くじが当たった場合は、なるべく早く分割して管理してくださいね(笑)
ざっくりとまとめますと、「貯金」はもともと「国民がお金を貯めるための制度」としてつくられたもの。
「預金」は「銀行」という組織が経営するために「お金を預けてもらい、他の人に貸すための制度」といった違いがあります。
ゆうちょ銀行は民営化してしまったので、実際のところ「預金」と同じ扱いです。法律としても「預金保険法」の対象となっておりますが、あまりにも「ゆうちょ」としての知名度が高いこともあり、「貯金」という名前のまま据え置かれているようです。
ちなみに、ゆうちょ銀行以外にも、農業共同組合(JAバンク)や漁業共同組合(JFマリンバンク)は「貯金」といいます。
要は、名前が違うだけで、それほど大きな違いはない、といったところですかね。
ただし、 タンス預金× タンス貯金○ になりますので、お間違いのないように。
タンス預金と言っていると、「タンスから借りた」が正当化されますのでご注意を(笑)
※上記の内容は、平成26年9月27日時点の法律に則って記載しております。
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